CONTENTS[特集]大学院へ行こう!
大学での学修が楽しくなってきたというみなさんに、「大学院進学」という道をおすすめします。専門分野を極めるのはもちろん、研究の構想や計画を自ら組み立て、厳しい水準の調査や実験に取り組み、発信する経験を通じて、より高いレベルの社会人スキルも身に付きます。学部のときの成績を踏まえた授業料免除や長期履修制度など、大学院生活をサポートする仕組みもあります。
求められる大学院修了者
日本では、他の先進国と比べて、修士号?博士号をもった人材が少ないことが指摘されています。一方、アメリカや中国などでは特に博士号取得者数が年々著しく増えており、グローバル規模での雇用市場において、修士号?博士号取得者の価値は今後ますます高まっていくと考えられます。
日本の企業においても、職種や専門性を指定した「ジョブ型」の採用が増えつつあります。そうした中で専門分野の高度な技術や知識をもっていることは大きなアドバンテージとなります。さらに、"世界で初めてのこと"を求めて研究計画を立て、成果を出し、国内外でプレゼンテーションをするという経験が評価され、就職先で企画立案やマネジメントといった仕事を任されることも期待できます。これまでは大学や国の研究所などに研究者として就職することが多かった博士後期課程の修了者も、近年は企業の研究?開発部門に即戦力として就職する例も増えてきています。
学部~マスターの「6年一貫教育」
本学の理学部、工学部では、博士前期課程までの6年一貫教育を前提として、高度な職業人や技術者を育てるカリキュラムとなっています。また、人文社会科学部には、修士課程と合わせた6年一貫教育で公認心理師の受験資格が取得できる「公認心理師コース」も2021年度から設置されました。「6年間」というスパンを見据えて大学での学修計画を立てると、より高い目標にも手が届くかも知れません。
成長する場としての大学院
「大学院に行くよりも、まずは若いうちに現実の社会で自分の力を試したい」という人も多いでしょう。もちろんそれも大切なことです。社会人経験を経て大学院に進学する人も年々増えています。一方、学部のときに興味をもった研究に、より長い期間でじっくり取り組む、という経験も社会で活躍する上で大きな力になるでしょう。研究は、世界中の仲間と協力しながら、一方で自分だけの問いを追究するもの。それはあなたのアイデンティティの強い芯をつくる経験になるはずです。
経済面の不安もしっかりサポート
大学院には興味があるけれど、既に奨学金を借りていて、経済的に厳しい...という方も少なくないかも知れません。
茨城大学内で学部から大学院へストレートに進学する学生は、学部4年次の成績を踏まえて成績優秀者を対象とした授業料免除を受けられる場合があります。また、社会人の学生の中には、独立世帯の年収に応じた授業料免除を受けている大学院生も少なくありません。さらに、日本学生支援機構の貸与奨学金(第一種)を利用している大学院生は、特に優れた業績を挙げた場合、その返還が免除される仕組みもあります。
加えて、「大学院長期履修学生制度」を利用すれば、授業料の総額はそのままで、標準履修年限を超えて学ぶことも可能です。
博士後期課程にはさらなる経済的支援も
博士後期課程については、内部進学であれば入学料はかかりません。また、独自の「茨城大学大学院理工学研究科博士後期課程奨学金」、授業料半額免除のための世帯年収基準の緩和など、経済支援がさらに充実しています。
さらに、TA/RAとして採用されることで、学生指導や研究補助を通して、博士学生の知識をより深いものにするとともに、経済的支援を行う制度もあります。
また、博士後期課程の大学院生を対象とした奨学生制度が、2021年度からスタートしました。これは「脱炭素社会のための量子線マテリアル創造フェローシップ奨学生制度」というもので、マテリアル分野の研究に関連する博士後期課程の入学生のうち、かつ学業成績優秀な学生を対象とし(選考あり)、より安定した経済基盤の構築や研究費の補助を行います。
茨城大学の大学院
茨城大学の大学院の4つの研究科をご紹介します。
人文社会科学研究科(修士課程)
2021年度から人文科学専攻?社会科学専攻の2専攻に改組。人文科学専攻には、人文社会科学部からの6年一貫教育によって公認心理師の受験資格が取得できる「公認心理師コース」も設置されました。また、社会科学専攻内の社会人に特化した「地域政策研究(社会人)コース」では、これまで現役の自治体職員や地方議員も多く学んでおり、多様な仲間と地域の社会?課題?政策について考え、探究できる環境が用意されています。
教育学研究科(専門職学位課程)=教職大学院
2021年度から、6コース制の教育実践高度化専攻(教職大学院)に一本化されました。教職大学院は、現代的な教育課題に実践的に対応できる力を育てることを目的とした専門職学位課程で、学部新卒者等に加え、これまで多くの現職教員が本務校での業務にもかかわりながら学び、理論と実践の往還を実現しています。
理工学研究科(博士前期課程?博士後期課程)
博士前期課程では、学部からの6年一貫教育を踏まえたカリキュラムにより、自然や人間社会に対する深い洞察と高度な専門実践能力を育てます。インターンシップなどに取り組む1年次の研究科共通科目「Off-Class project」や、国際学会で想定される英語によるプレゼンテーションや外書講読に役立つ英語の授業も幅広く用意していることも特徴です。博士後期課程では、さらに学術研究を推進して社会に発信し、研究?開発分野の高度な理工系スペシャリストを育成します。前期課程?後期課程を通じて世界レベルの研究に取り組み、国内外でプレゼンテーションをしながら、「想像以上の自分」を目指します。
農学研究科(修士課程)
アジア展開農学コース、実践農食科学コース、応用植物科学コース、地域共生コースの4コースで展開。とりわけアジア展開農学コースは全てのカリキュラムを英語で履修することが可能で、留学生も多く学んでいます。修了後は、本学と宇都宮大学、東京農工大学の連携による連合農学研究科の博士課程でさらに研究を進めることができます。
大学院入試の情報
大学院の入試については、各研究科で開催される説明会やWEBサイトの情報をご確認ください。社会人特別選考などの制度もありますので、詳しくは各研究科にお問い合わせください。
人文社会科学部学務グループ |
水戸 |
電話029-228-8102 |
|
教育学部学務グループ |
水戸 |
電話029-228-8208 |
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理学部学務グループ |
水戸 |
電話029-228-8332 |
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工学部学務グループ |
日立 |
電話0294-38-5010 |
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農学部学務グループ |
阿見 |
電話029-888-8519 |