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新しい出会いで、それぞれが飛躍したLEAPDAY

 20221210日(土)、本学講堂にて「LEAPDAY Hitachi 2022」というイベントが開催されました。ボランティアスタッフとして参加した、茨大広報学生プロジェクトの野村香瑚さん(農1年)によるレポートです。

LEAPDAY1.jpg 「LEAPDAY Hitachi 2022(以後、LEAPDAY)」は、ユニークな「人財」育成プロジェクトを提供している「常陸Frogs」と、アントレプレナーシップ教育プログラムを展開している本学との共催により開催されたイベントです。「茨城から日本の未来を考える1日に」との思いのもと、地域企業や学生団体が今年取り組んできた様々なアクションをプレゼンテーションしたり、展示したりして、新たなアイデアや仲間と出会う機会、イノベーションがうまれるきっかけをつくることが図られました。

 「LEAPDAY」の「LEAP」とは、?躍という意味。「常陸」以外にも全国の複数地域で展開されているFrogsグループでは「このイベントがきっかけとなって、世界へ?ばたいてほしい」、「?きな?歩(Giant Leap)を踏み出してほしい」、そういった想いを込めて、毎期の締めくくりのイベントを「?躍する?=LEAP DAY」と名付けたそうです。

 今回の「LEAPDAY」では、スペシャルサポーターによる講演やトークセッション、地域企業や学生団体が取り組んできたアクションを紹介する展示会が企画されました。

 当日、ボランティアスタッフとして参加した私の視点から、このイベントについてレポートします。

常陸Frogsと茨城大学
―ともにアントレプレナーシップに注力 両者が目指すもの

 「Frogs」の名前を掲げる活動は全国で展開されており、その中で2019年に発足した常陸Frogsは「地域の持続的かつ発展的な経済??の実現のために、世界と地域をつなぐグローカル志向の若?イノベーター?財を発掘?育成する」という理念を掲げています。参加者は、「やるか。やらないか」をモットーに、1か月間のグローバル研修を含む、約半年間の研修プログラムを受講します。

 一方、茨城大学は202110月から「アントレプレナーシップ教育プログラム」を開始し、第一線で活躍する起業家や経営者を招いた授業、ベンチャー企業等でのインターンシップなどをとおして、アントレプレナーシップ(起業家精神)を身に付けられるプログラムを提供しています。授業科目「アントレプレナーシップ入門」、「アントレプレナーシップ入門」はすべての学部の学生が履修することができ、様々なアントレプレナーやイントレプレナーとの出会いをとおして今の時代におけるアントレプレナーシップを学ぶことができます。

 両者はアントレプレナーシップを軸に教育プログラムなどを実施していて、社会で中長期的に活躍できる「人財」を茨城から輩出していくという共通の目標を持っています。
 今回の「LEAPDAY」においても、本学主催で昨年12月に開催された「茨城県学生ビジネスプランコンテスト」で企業賞を受賞した本学の学生や、茨城県が高校生等を対象に実施しているアントレプレナーシップ育成事業(IBARAKIドリーム?パス事業)に参加した高校生による発表もありました。

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常陸Frogs×福島Frogsによる発表

 今回の「LEAPDAY」は、常陸Frogsと福島Frogsが一つのチームとなり、成果発表を行いました。
 半年間のプログラムを体験したFrogsメンバー一人ひとりが、自分自身の考えた課題と、その課題解決に向けたアイデアを全て英語で発表し、動画などを交えて熱量たっぷりでプレゼンしていきます。プレゼン後には、実際に活躍されている起業家の方々からの厳しいフィードバックがあります。そこでプレゼン者が、起業家の方々から受けたご指摘に対して、聴衆にさらに踏み込んだ内容を伝えていきます。
 自分の思いや意見を正面から伝える姿勢からは、聴衆の心を奪うほどの熱意が伝わってきました。

 その中でも、私は常陸Frogsの藤井義織さんが提案されていた「コンポスト事業」に注目しました。
 コンポストとは、枯れ葉や野菜?魚といった有機物を、微生物のパワーで発酵?分解させ堆肥化したもの。藤井さんはこのコンポストを利用して交流を図る事業を構想しています。実際に、LFCコンポストセットという野菜栽培キットなどの販売も既に進めており、構想の現実化に期待が高まります。
 2030年に向けてSDGs17の目標が掲げられている中、各々が出来ることは身近なことは限られてくると思います。その中でも、このコンポストは始めやすく、交流を図ることが出来るという点からも期待が高まりました。
 また、私自身も一人暮らしを始めてからベランダで、簡易的なコンポストを作ったため、是非この事業を実現化して欲しいと思っています。
 
 聴衆の一人として私は、彼らが常識を破っていき、世の中の課題や社会問題に対して解決していきたい想いを強く感じました。
 日頃生活していく中で課題や問題点にぶつかっても、私たちは「忙しいから」「私には関係ないから」といった理由でつい避けてしまいがちですが、その一つの問題に対して決して諦めずに、半年間課題と向き合ってきたFrogsのメンバーの目は、まっすぐでキラキラ輝き、まぶしかったです。
 「LEAPDAY」の名のとおり、このイベントに参加した一人ひとりが飛躍した一日になったと感じました。

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みんなの「One Action」を展示で紹介する「Action Lab.」

 講堂内ではAction Lab.という展示スペースも設けられていました。地域企業や学生団体が挑戦したこと、達成したことなどを紹介するコーナーです。特に印象に残った展示を紹介します。

近未来はすぐそこに!?~VRでピアノも弾けちゃう!!~

 趣味でアプリ開発したという土井敬司さんが手掛けたVR空間を体験できるブースです。実際に、ゴーグルをかぶってみると、まさにそこはゲームの中の世界。
 世界中の人々と通信し、自分のアバターを用いて、対戦することが出来ます。ゴーグルに埋め込まれているカメラが自分の手を認識して、目の前の画面の相手に向かって攻撃ができるというものです。
 また、一つの空間の中で、ピアノを弾いたり、コーヒーを飲んだりといったVR体験ができる別のソフトも展示されていました。

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T-KNIT

 「T-KNIT」とは、子供の教育を考えようと学校の先生や教育関係の方々が集まり、ミーティングやディスカッションをしている団体です。団体を運営しているのは、茨城県立つくば工科高校の平嶋一輝先生。
 今回のブースでは高校生がシステムエンジニアとしてアイデアを発表しました。
 彼らのアイデアは、車椅子に乗りながらバイタルチェックができるというもの。車椅子の足を置く部分にスリッパがあり、そこに足を乗せるだけで血圧などを測定することが可能です。
 発案した高校生のお母さんが看護師で、その仕事の負担を削減したいという思いがきっかけになったとのことです。
 自身の課題をもとに解決のアイデアを導いた高校生の姿を見て、これからの未来が楽しみに感じられました。

LEAPDAY4.jpg その他にも、茨城大学万博manbetx官网付近のシェアハウスで開設されている、まちライブラリー(私設図書館)や、大学生が運営する学生応援団体などを紹介する魅力的な展示がありました。

 「Action Lab.」をとおして、水戸市、茨城県では課題に向かって様々な取り組みをしている方々が数多くいらっしゃると感じました。
 それぞれ、全く違うテーマのもと展示されていましたが、参加者に伝えたいという想いや各々が行っている活動への愛はみなさん同じだなと感じました、
 実際に、展示を見たり体験したりすることで、私自身が地域の課題に対して何かしてみたいという気持ちが芽生えました。

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LEAPDAY参加者から得た刺激と学び

 最後に、今回の「LEAPDAY」のボランティアスタッフについて紹介します。
 私もこのボランティアスタッフとして「LEAPDAY」に参加し、多彩な参加者との出会いや交流により刺激をもらいました。
 このボランティアスタッフには、地域の高校生も参加しました。
 彼女らは、それぞれ地域のボランティア団体に所属していて、週に一回ほど、主体的に地域のイベントに関わっているとのことです。
 今回の「LEAPDAY」でも、積極的に活動し、笑顔いっぱいで来客の方々と接していました。
 茨城大学からも、7人のボランティアスタッフが集まり、一緒に「LEAPDAY」を盛り上げました。

編集後記

 ボランティアといっても単純なサポート役ではなく、自らが考え、動ける体制になっていました。そのため一人ひとりが、より良いイベントにするために行動することで、「LEAPDAY」をとおして成長できたのではないかと思います。 
 特に印象的だったのは、あらゆる壁がこのイベントにはなかったこと。年齢や立場、所属、性別などの違いを超えて話し合っていたことが印象的でした。このイベントに参加する事で、沢山の出会いが生まれました。 
 普段の生活では接することのない方との交流を通して、一人ひとりが「LEAP」した日になったと思います。
 「LEAPDAY」をとおして、私自身もイベントを企画してみたり、アウトプットの大切さを学んでオンラインプラットフォームの「note」での発信を始めたりするなど、背中を押してもらいました。
 皆さんも、迷っているときはぜひ、「やる」ことへの一歩を踏み出してみてください。

(取材?構成:茨大広報学生プロジェクト 野村 香瑚(農1年))