卒業生の折笠良さん、オタワ国際アニメーション映画祭で最高賞受賞!
茨城大学卒業生であるアニメーション作家?監督の折笠良さん(写真は2016年撮影)の作品『みじめな奇蹟』が、カナダで行われたオタワ国際アニメーション映画祭で、短編部門の最高賞であるグランプリに輝きました。
折笠さんは1986年、茨城県潮来市生まれで、2009年3月に茨城大学教育学部情報文化課程(当時)を卒業しました。その後、東京芸術大学大学院映像研究科アニメーション専攻に進学し、同映画祭の長編グランプリ受賞経験ももつ山村浩二氏などのもとで学びました。修士課程修了後、文化庁の「新進芸術家海外研修制度」でカナダに留学。詩や文学をモチーフに、繊細で手の込んだ独特な世界観を示す短編映像を発表しており、これまでもザグレブ国際アニメーション映画祭のゴールデンザグレブ賞(準グランプリ、日本人初)、オタワ国際アニメーション映画祭の実験?抽象アニメーション部門最優秀作品賞などを受賞しています。
今回オタワ国際アニメーション映画祭の短編部門グランプリに選ばれた「みじめな奇蹟」は、詩人で画家のアンリ?ミショーが書いたエッセーを原作にしています。
折笠さんの学部卒業後も親交があり、今回の受賞作品も見たという教育学部の島田裕之特任教授は、「生命としての文字がアニメーションの中で立ち上がるという、折笠さんの原点に立ち返る作品でありながら、表現としてはかなり進化しています。折笠さんはこの作品の中で、カナダ国立映画制作庁(NFB)の過去の作品や他のアニメーション作品へのオマージュを示し、さらにその系譜に自身の作品を位置付けつつ新たな表現になっていると感じます。そうした点が高く評価されたのだと思います」と語っています。
日本では来年公開予定とのことです。
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※2023年9月25日に速報を掲載後、翌9月26日に島田特任教授のコメントを追記しました。