北関東三大学とUNSWとのオンライン学生交流
―農4年?梅澤さんが学長賞を受賞
茨城大学など北関東三大学とニューサウスウェールズ大学(オーストラリア、以下UNSW)との2023年度オンライン交流会で、農学部4年の梅澤菜々美さんらが作成したレポート動画が最高賞の学長賞を受賞しました。
UNSWとのオンライン交流会は、2020年度、コロナ禍で留学生が激減し、多様な言語や文化を持つ学生同士の交流機会が減少したことから、茨城大学の田嶋美砂子准教授らが中心となってスタートしました。23年度には北関東三大学連携事業の1つとなり、群馬大学、宇都宮大学も加わりました。UNSW側は日本語(初級)コースの学生が授業の一環として、日本側は国際交流や英語学習に興味のある学生が授業外学修として参加しています。23年度の交流会には、茨城大学から41人が参加し、4大学合計161人が集まりました。大学が偏らないよう4~5人ずつの35グループに分かれ、9月下旬ごろから11月中旬ごろまで約8週間にわたり、それぞれのグループが思い思いに交流しました。
梅澤さんは1年生から毎年交流会に参加。今回、日本側の参加大学が増えたことから、群馬大に通う双子の妹?萌々美さんに声を掛け、一緒に参加しました。グループのメンバーは、梅澤姉妹と、中国からUNSWに留学中の学生2人の計4人。毎週1時間ビデオ通話で交流し、Googleマップを共有して住んでいるところや通っている大学を見せ合ったり、日本や中国、オーストラリアの文化やイベントを紹介し合ったりして親睦を深めました。クリスマスの過ごし方について話していた際、梅澤さんはUNSWの留学生から「なぜケーキを食べるの?」と聞かれ、驚いたそう。そこから日本におけるクリスマスケーキの歴史を勉強するなど、文化の違いを学びました。
梅澤さんは当時マレーシアに留学中でした。現地での生活に馴染む前に交流会が始まり大変な中、「毎週の交流が楽しく、頑張れました」と話します。交流のレポート動画を作成する際には、マレーシアで学んだことも取り入れました。それまではレポートやプレゼンと言えば「真面目なイメージ」だったそうですが、マレーシアの学生たちが見ている人を楽しませることを重視していることに気付き、「楽しい雰囲気」のレポート動画に挑戦しました。メンバーの顔写真を多用し、さらにその写真を左右に動かすなどポップな印象に仕上げました。(動画はこちら)
交流会の担当教員の上田敦子教授は「ダントツでこなれた動画でした」と絶賛。太田学長は「オーストラリアを舞台に、中国出身の学生と交流した。マレーシアへの留学もバックにある。素晴らしいね」とにこやかに語りました。
交流会の終了から数か月が経ちますが、いまだに交流は続いており、日本語課題の添削などを頼まれることもあるそうです。梅澤さんは「お互いの文化を知るという面でも、日本の文化を伝えるという面でも、参加して良かったです。身近につながることができて楽しかったです」と話しました。
ほかの茨城大学生の受賞者は以下の通りです。(敬称略)
【優秀賞】
山根さち(人文社会科学部2年)、金子拓未(工学部4年)、圓城寺初音(工学部2年)、今井花音(教育学部2年)、佐藤嵩真(人文社会科学部2年)
(取材?構成:広報?アウトリーチ支援室)